膝のリハビリや運動って大変ですよね。
上手く出来なかったり、方法が分からなかったり、膝の痛みが出てしまった経験はないでしょうか。
膝の痛みを軽減する為のポイントは
『筋力をつける事』、『膝関節の柔軟性を向上する事』、『膝の炎症を抑える事』です。
しかし、運動の方法を間違えると
痛みの悪化や、他の部分にも負担がかかってしまいます。
今回は自宅での運動の効果や運動のメニューについて紹介をしていきたいと思います。
目次
変形性膝関節症 運動の効果
正しい運動をすることで主に3つの効果があります。
・痛みの軽減・予防
・膝関節の機能回復
・膝関節の安定性
痛みの軽減・予防
膝の関節の負担を減らす為に膝周辺の筋力をつけることや、膝周辺の血流を良くすることで
痛みを軽減することや、悪化を防ぐことが出来ます。
膝関節の機能回復
膝の痛みによって、膝の関節が硬くなり動きにくくなり、放置してしまうと
関節が固まり動かなくなっていきます。
関節が固まることで日常生活への支障が出てしまうので、
膝の関節をできる限り動かす事で機能回復になります。
膝関節の安定性
変形が進んでしまうとO脚やX脚になっていき、膝の関節がぐらつきやすくなります。
膝周辺の筋肉を鍛えることで関節の安定性が向上します。
変形性膝関節症リハビリ方法
運動の方法には大きく2種類あります。
簡単に説明をすると、膝に全体重がかかるか、かからないかです。
膝の状態に合わせて、運動を行う必要があります。
例えば、立っているだけで痛みがあれば、スクワットは良くないですし、痛みがなければ、スクワットもいいです。(ただし、正しいフォームで行いましょう)
運動は、膝の状態に合わせてメニューを考えていきましょう。
膝に全体重がかかる運動例
スクワット、ウォーキング、ジョギングなどがあります。
膝に体重がかかると痛みがあるのに、上記のような運動をする場合は膝の痛みの悪化になってしまいますので気を付けましょう。
膝に全体重がかからない運動例
レッグエクステンション、セッティングなどがあり、またプールや自転車も含まれます。
変形性膝関節症の運動で大事な筋肉
変形性膝関節症の運動は筋力向上、柔軟性向上が必要になっていきますが
特に重要な筋肉とトレーニング方法を紹介していきます。
大腿四頭筋(特に内側広筋)
大腿四頭筋には4つあります。
大腿直筋、内側広筋、外側広筋、中間広筋です。
この中で、一番鍛えたい筋肉は、内側広筋です。
内側広筋の役割は、膝のお皿を安定させる役割があります。
膝が痛い方は、痛みにより、内側広筋が細くなっている事が多く、膝の関節が不安定になっていますので鍛えていく必要があります。
★内側広筋のトレーニング例
レッグエクステンション
レッグレイズ
セッティング
中殿筋
中殿筋は、お尻の横にある筋肉です。
中殿筋の役割は、歩行の安定感を高めます。
中殿筋が弱くなると、歩行時に膝の動揺(膝が外側に揺れる)が起き、膝の内側に負担がかかり痛みの原因になっていきます。
また、中殿筋が弱くなることで、大殿筋や、腸脛靭帯が硬くなってしまい、膝の外側が痛くなってしまう事もあります。
★中殿筋のトレーニング
ハムストリングス
ハムストリングスは半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋の3つの筋肉の総称です。
膝がまっすぐ伸びない方、膝を曲げれない方は、ハムストリングスが機能が低下しています。
★ハムストリングスのトレーニング
レッグカール
【方法】
➀うつ伏せに寝ます。
②鍛えたい足をゆっくり膝の痛みがない範囲で曲げていきます。
③曲げきったところで3~5秒キープをしもとに戻します。
④10回を目安に3セット行いましょう。
★ハムストリングスのストレッチ
前屈をしたり、難しい場合は、タオルを使用してもできます。
下腿三頭筋
下腿三頭筋は、ふくらはぎの筋肉です。
ふくらはぎは、階段の上り降りや、段差を超える時に必要な筋肉です。
膝の痛みにより、ふくらはぎの筋力が低下したり、柔軟性が低下すると膝に負担がかかり、痛みが出てしまいますので鍛える必要があります。
★ふくらはぎのトレーニング例
カーフレイズ
【方法】
➀壁や椅子につかまり立ちます。
②かかとを上げて背伸びをします。
③背伸びの状態で、5~10秒キープし下ろします。
④10回×3セット行いましょう。
★ふくらはぎのストレッチ
肩甲骨
膝が痛いと、歩くときに腕を振らなくなります。
そうなると、肩甲骨の可動域が狭くなり、姿勢が悪くなり膝の痛みが悪化していきます。
肩甲骨を動かして、姿勢を良くすることも膝の負担が改善されていきます。
変形性膝関節症 自宅でできる運動
先程は大事な筋肉の説明をしてきましたが、実際は膝の痛みの状態によって運動内容は変わります。
次は、自宅で出来る運動方法について紹介していきます。
膝の炎症改善
まず、運動の前に、一番重要なのは炎症を抑える事です。
炎症がある状態で、無理に膝を動かすと炎症が悪化しますので注意が必要です。
まずは、膝が腫れていたり、熱を持っている時はアイシングをしましょう。
方法は湿布より、氷水で冷やしましょう。
湿布を張ると冷えた感じはありますが、関節の中までは冷えていないので、炎症を抑える効果はありません。
ビニール袋に氷と水を入れて、膝の痛い所を15分程冷やしましょう。
可動域訓練
膝の痛みにより、筋肉が硬くなり、関節が動きにくくなりますし、放置をすると関節が固まってしまいます。
毎日膝が痛くない範囲で曲げる・伸ばす練習をしていく練習をしましょう。
お膝を動かして痛い場合は、お風呂の中で動かしたり、お風呂後に膝の関節を動かすと血流が良くなっているので少し楽に動かす事ができます。
関節は一度固まってしまうと元に戻るのに時間がかかるので動かせるうちに動かす練習をしましょう。
筋力トレーニング
膝の痛みにより、筋力が低下していくと、膝関節が安定せず負担がかかってしまいますので
筋力トレーニングを行っていきましょう。
まず、最初は大腿四頭筋トレーニング。
そして、お尻や、ハムストリングスなど膝以外の筋肉も鍛えていきましょう。
まとめ
変形性膝関節症になると、膝の痛みにより運動が出来ないこともあると思います。
しかし、一度関節が固まると、また元に動かす事が大変になり、日常生活にも支障が出てしまいます。
まずは、できる事から始めみてはいかがでしょうか?
また、膝関節以外の運動方法も紹介しました。
膝の痛みは膝だけが悪いのではなく、膝以外の部分がさぼってしまっている事での代償です。
運動をして膝の痛みを和らげていきましょう。