私は、現在膝関節専門クリニックに勤務をしていますが、お客様に多い膝の悩みについて紹介したいと思います!
膝の痛みの症状にも色々な種類があります。
痛みが出る場所として大きく4つあり、膝の内側、外側、上側、下側に痛みがでます。
その中でも8割ぐらいの方が膝の内側の痛みに悩まれています。
それぞれ痛みが出る場所によって症状も変わるので
その症状を知ることで対処方法も変わりますので説明をしていきます。
目次
変形性膝関節症
現在、日本では3000万人以上の方が変形性膝関節症と言われています。
なので4人に1人が変形性膝関節症と言われています。また男性と女性と比べると女性の方が圧倒的に多いです。
変形性膝関節症の主な要因は加齢や筋力不足により軟骨がすり減ってしまい、半月板が損傷し、骨と骨の隙間がなくなり痛みが出たり、膝が腫れたり、熱を持ったりします。特に膝の内側に痛みが出ることが特徴です。
また変形性膝関節症は4つのグレードに分かれています。
グレードⅠ
ほぼ正常な状態ですが、軟骨が少し傷ついている状態です。
日常生活では支障はないです。
グレードⅡ(初期)
軟骨がすり減り、骨棘が出来始めている状態です。
日常生活では、立ち上がりや歩き始めの痛みが出ることが特徴です。
グレードⅢ(中期)
関節の隙間が狭くなり、骨棘が出来ています。
日常生活では、階段が痛くなったり、正座が出来なくなります。
グレードⅣ(末期)
関節の隙間がほぼなく、何もしていなくても痛みがあります
日常生活では、座っていても痛い、夜寝ても痛い、変形が進みO脚やX脚になります。
靭帯損傷
膝には4つの靱帯があります。
前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯が損傷することを言います。
損傷レベルは3段階に分かれます
Ⅰ度、靭帯を伸ばしてしまった、損傷
Ⅱ度、部分損傷
Ⅲ度、完全断裂
主にスポーツをしている最中に損傷しやすいです。靱帯の損傷は膝に大きな外力が加わることで引き起こします。
それぞれの靱帯損傷の特徴
前十字靭帯、内側側副靭帯はサッカーやバスケに切り返しの動作や、急ストップをした際に損傷しやすいです。
後十字靭帯は膝から地面に落ちてしまうときに多いです。
外側側副靭帯は膝を内側に反らせる外力で損傷します。単独で損傷する場合は稀です。
日常生活では歩いているときに膝が抜ける感覚やぐらつくような症状がある場合、前十字靭帯に問題の可能性があります。
この場合、大腿四頭筋を鍛えることが大事です
半月板損傷
半月板は膝関節の内側と、外側にある組織です。
内側がC型、外側はO型の形をしています。
半月板の役割は、膝にかかる荷重を分散したり、衝撃を和らげる役目があります。
半月板を痛めると、主な症状として引っ掛かりやロッキングといった症状が出ます。
※ロッキングとは
損傷した半月板が関節の隙間に挟まり、膝を伸ばすことが出来なくなることです。
膝の内側が痛ければ内側半月板、外側が痛ければ外側半月板が疑われます。
日常生活では膝のこわばりや曲がりづらさがある場合、半月板損傷の可能性があります。
腸頸靭帯炎
腸脛靭帯炎は別名ランナー膝とも言われ、ランニングをしている方に多いのが特徴です。
膝の外側に痛みがある場合は腸脛靭帯炎の可能性があります。
原因は膝の屈伸運動が要因です。
ランニングのように膝を曲げたり、伸ばしたりが多いと腸脛靭帯が大腿骨外顆にこすれてしまい、そこが炎症を起こしてしまいます。
特にお尻の筋肉が硬い方は痛めやすいです。
鵞足炎
鵞足部に炎症が起き痛みがでる慢性疾患です。膝の内側の下側に痛みが出る場合に多い症状です。
鵞足とは、膝に近い脛骨の内側にある場所です。
そこには3つの筋肉、半腱様筋、縫工筋、薄筋がついています。
鵞足の部分に繰り返しストレスがかかる事で炎症を引き起こします。
特に股関節が硬い方、O脚の方に多いです。
また変形性膝関節症の方も鵞足部の痛みを訴える方も多いです。
ストレッチ紹介
タオルを使った方法です。
膝蓋靭帯炎
別名、ジャンパー膝、大腿四頭筋腱付着部炎ともいいます
膝の下側に痛みが出るのが特徴です。
ジャンプ動作や走る動作を繰り返す方に多いです。
大腿四頭筋の柔軟性の低下が要因です。
大腿四頭筋のストレッチ紹介
治療はどうしたらいいの?
治療に関しては、症状のよって変わっていきます。
大きく、くくると関節と靱帯の問題に関しては
手術、ヒアルロン酸、痛み止め、リハビリになります。
例)変形性膝関節症や靱帯損傷、半月板損傷
※変形性膝関節症に関しては新しい治療が注目されてきましたのでまた紹介をします。
筋肉系の問題に関しては改善をしていきます。
ストレッチ、トレーニングで経過を診ていきます。
例)腸脛靭帯炎、鵞足炎、膝蓋靱帯炎
まとめ
膝の痛みにも色々な症状がありますので
どこの痛みで、何が原因なのかを知ることで痛みの改善に近づけます!
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